職場のマーライオン

走って(ランニング)、飲んで(お茶ときどき酒)、歌って(合唱)を三本柱にその他日日のことなど

小説の方が気楽に読めるようになった

青春とは、

青春とは、

これを読み終わった。
 
これまで散々積読を繰り返してきた結果、最近は小説を読む方が気楽だなと思えるようになってきた。

そんな中で購入したのがこの小説。

主人公は、

  • 昭和33年生まれ
  • 滋賀県の公立高校出身
  • 高校の雰囲気がのんびりした自由な雰囲気(そこそこの進学校?)

で、新型コロナの騒動が始まった辺りからふとしたきっかけで高校時代を振り返るといった内容。小編だが、読み通すとそれぞれの話がきちんとつながっている。

読んで感じたのは、私自身が思った以上に主人公に肩入れしていたことである。肩入れというよりは、親近感といったほうが良いか。
まるで自分自身が高校時代を振り返っているかのような気になった。

もちろん年代は違うし(私が昭和53年生まれなのでちょうど20歳上である)、私が高校時代を過ごした名古屋でもない。さらにいえば主人公の父のような厳格な父もいなければ一人っ子でもない。

でも、自分が住んだことのある滋賀県(おそらく小説の舞台は近江鉄道沿線の湖東地方ではないかと思われる。私は大津だった)で、本の帯にもある通り「共学でー、公立でー。」の高校で、小説のように伝統校でこそなかったものの、そこそこの進学率の割にのんびり、大らかな校風だったのが自分の高校時代とシンクロするように感じた。

小説を読んでいて、自分より20年も上の世代の高校生活に自分が投影されているような気がした。だからこそ読み進めるのが楽しい小説だと思う。

さて、それでは読み手が変われば感じ方は違うのだろうか、というのが次に気になるところである。

たとえば男性が読んだら…雰囲気が全く違う高校出身の人だったら(例:私立中高一貫校とか)…割と「キラキラ」した青春を過ごした人だったら…と読み手の「もしも」を考えると尽きない。
もしかすると彼・彼女らの場合「え、全然私の過ごした世界と違う」「違いすぎて共感も何もない」となるのだろうかとも思う。