やたら物分かりのよい子になりそうな本
ある本屋で、なんと
「こども実用書フェア」
と銘打ってこんな感じの本が並んでいた。
強くしなやかなこころを育てる! こども孫子の兵法 (齋藤孝の”こども訳”シリーズ)
- 発売日: 2016/03/16
- メディア: 単行本
本そのものが良いとか悪いとかっていうのではないのですよ、どうかそこんとこご理解を(←誰かに対する言い訳)
正直なところ
「気持ちわりー」
という気持ちだった。
思えば、私自身が子どもの頃にもこの手の
「マナーを身につけましょう」
的な本はあった…と思う。
(私自身が好んで読まなかっただけで、小学校の図書室にはあったようなおぼろげな記憶が)
「だからお前は子どもがいないからそんなことが言えるんだ」
とこれも私の脳内「エア世間の声」が聞こえてきそうだけど、親としては子どもに読ませたい本なのかなあと子育て界の外野から見て勝手に思ってる。
そもそも、子どもに「実用書」ってのがその時点でうすら寒いのを覚える。
まさかこの手の本だけ読ませる・読むなんてことはないんだろうけど、実用書なんてアラサー過ぎて堅い本読む気力がない時にファストフード的に読むもんだと思ってる(すごい偏見)。
そんな私が子供の頃読んでた本は、
ズッコケシリーズや、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズ、あとルパンシリーズ(「三世」じゃなくて、本家の方。子ども向けにリライトしたものだったはず)など。これが小4あたりから星新一のショートショートに手を出していた(6学年上の姉の影響)。真面目系の本だと、いわゆる偉人の伝記ものなど。ありがたいのは親が「これを読め」と強制しなかったことで、親と本屋に行って本を買ってもらう時でも「こんなのダメ」や「マンガはダメ」と言われた覚えがない。
むしろあまりにもマンガを読まず、小学校高学年頃に「マンガ読んだらバカになる」とか言ってたらしく心配してマンガを読ませようとしていた。
私自身の思い出も、ともすれば「子どもはこういう本を読むべき」となりかねないし、結局のところ本人が読みたければ何を読んでもいいし、きっかけづくりとして親が「こども実用書」を与えるのは良いとは思うが、安易なとこに流れやしないかということが気にかかるのでした。